2018東海Sは単勝1.3倍の圧倒的支持に応えテイエムジンソクが勝利。フェブラリーSに向けて申し分のない前哨戦となりました。
今回は堂々とハナに立ち、直線でも唯一追ってきたコスモカナディアンとの差を最後まで詰めさせない横綱相撲ともいえる内容。一休みいれていましたが、昨年からの勢いが本物であることを自ら証明しました。
フェブラリーSは自身初となるワンターン戦での戦いとなりますが、本当の力をつけた今ならばそれなりに格好をつけることは可能でしょう。果たしてチャンピオンズカップで敗れたゴールドドリームに対し、ゴールドドリームの庭ともいえる府中でリベンジを果たすことができるでしょうか。
レースラップ
12.7-11.1-12.9-12.8-12.0–12.2-12.7-12.4-13.0
(49.5-12.0-50.3=1:51.8)
最速地点 | 最高速度 | 失速度合 |
L4 | 低速 | 失速 |
今回のラップのキーポイントは、なんといってもちょうど中間地点で計測された12.0(上のラップの細字赤部分)。
テイエムジンソク自らが、向正面の下り坂の部分でペースを引き上げて、後続の脚をなし崩し的に使わせました。
チャンピオンズカップとの脚の使い方は歴然です。
12.8-10.9-12.5-12.7-12.7-12.3-12.0-11.8-12.4
(48.9-12.7-48.5=1:50.1)
全体時計の差は2秒ほどありますが、これは馬場の重さがだいぶ違ったのであまり気にしなくてもよいです。
チャンピオンズカップでは仕掛けを直線まで待っての競馬で、こういった競馬に強かったコパノリッキーを競り落としたのは立派でしたが、決め手自慢のゴールドドリームの強襲を受けてしまいました。
今回の東海Sは、サルサディオーネの行き脚がイマイチとみるや、自らハナをとってロングスパート戦に持ち込みました。
これこそが北海道やみやこSでみせてきたテイエムジンソク最大の武器。低速域での持続力は非常に高く、12秒台前半ならば最後まで止まらずに4~5ハロン競馬ができます。
レースの展開としては、テイエムジンソクがハナを取って途中からペースを上げたため、道中でアスカノロマンが早めに進出していったのを除けば大きな動きはありませんでした。
だいたいの馬が脚を出し切った競馬でしたので、持続戦への適性を見るには絶好の競馬だったといえます。
予想結果
印 | 馬名 | 結果 |
◎ | テイエムジンソク | 1番人気1着 |
◯ | ドラゴンバローズ | 3番人気13着 |
▲ | クインズサターン | 5番人気5着 |
テイエムジンソクの相手探しをいかに効率的にできるかがポイントでしたが、見事に外れくじを効率的に引き当てました・・・。
スポンサーリンク
各馬回顧
1着08テイエムジンソク
先のレースラップの欄で大体書いてしまいましたが、自ら一番力を出せる展開に持ち込んだことで文句なしの快勝でした。
コスモカナディアンには迫られましたが、テイエムジンソク自身はかなり余裕があったようで、差を詰められたらその分伸び返すという競馬。先頭で遊びながらも、2番手が近づいてきたら再び伸びるという強いレースをしました。
もちろんフェブラリーSでも人気になるでしょうが、低速域での持続力が武器のテイエムジンソクには、高速の決め手勝負となりやすい府中のG1は向いてないでしょう。
人気となるようなら軽視したいです。中距離ならばG1でも十二分に通用する馬なので、京都で行われるJBCクラシックやチャンピオンズカップ、地方交流G1で買えるのを待ちましょう。
2着06コスモカナディアン
序盤は中団前目でしたが、向正面のペースが速くなる段階からポジションを押し上げていきます。4コーナーでの進路の取り方が非常に上手く、内を狙っていってテイエムジンソクの直後に迫り直線へ。
テイエムジンソクに唯一喰らいつきましたが、最後まで差が詰まらずに2着どまり。しかし、大健闘といえる競馬でした。
終始積極的かつ、コーナーでの捌き方も冴えわたった丹内騎手は褒め称えられるべきです。
コスモカナディアンも昨年冬に川崎記念で3着しているように、冬場の時計がかかる馬場があっています。また、テイエムジンソクの作ったロングスパート戦もこの馬にはピッタリでした。
2回の準オープン勝ちはどちらもL4低速超失速戦で、早めから動き出してラスト13秒台になりながらも頑張りきるという形の競馬。これからも似たような形、例えば全体的に時計のかかる地方の中距離戦ならば見せ場以上の場面を作ることも可能でしょう。
3着03モルトベーネ
こちらは2年連続での東海S好走ですが、昨年より見せ場は作れませんでした。
昨年はL2最速戦で直線の決め手勝負でした。また重賞勝ちの17アンタレスSもL2最速戦。基本的に長く脚を使えるタイプではないので、適性的には向いてない中でよく踏ん張ったといっていいのではないでしょうか。
こちらも冬に成績が安定しているので、適性がずれた中でも頑張れたのは季節的な要因が強かったのではないでしょうか。
ラップ的にはL2低速戦での好走が目立つので、ペースが落ち着きそうなレースでの巻き返しを狙いましょう。
その他の馬
4~7着馬は後方からの競馬となった馬。テイエムジンソクが作ったロングスパートの流れは基本的には前の馬に苦しかったので、適性でこなしたコスモカナディアンと調子のよかったモルトベーネ以外は追込馬の天下となりました。
その中でも4着サンマルデュークと岡田騎手はインを狙った渾身の競馬でしたが、もうあと1歩届かず。この馬も冬場ならまだまだ年齢的な衰えをみせません。
9着ディアデルレイはここ2戦よりタフな流れになってしまった上に、アスカノロマンの動きに合わせた形になり、早めにガス欠になってしまいました。
もう少し軽い馬場の方がよさそうですし、絡まれてレース展開的にも苦しくなったので巻き返しはすぐに果たせそうです。
13着ドラゴンバローズは展開が全く合わず。直線での反応勝負向きで、道中での追走スピードはかなり低め。1900以上を多く使われているように、前半からスピードが上がると苦しい馬なので、1800なら前半スローは必須条件でしょう。
コメント
[…] 東海Sのレース回顧記事を作成しました。◯馬もこちらからご確認ください。 […]